不動産投資の成功という点から考えると、具体的にどういうことを成功とすることが出来るのでしょうか。それは、一つは売却することで大きなキャピタルゲインが得られるということです。売ってもあまり儲からなければ成功とは言えません。もう一つの成功というと、安定した家賃収入ということが言えます。いくら良い建物であっても、定期的に家賃収入が入らなければ、成功とは言えません。また、定期的に家賃収入があったとしても、建物は経年劣化していくということを考えていくと、将来的に賃料は下がっていくのかということも考えないといけません。そこで、実際にこの2つの観点に絞ってどのように具体的に成功したのかということをご案内したいと思います。

大きなキャピタルゲインを得る場合の成功術

まず日本の税法においては、不動産を保有する場合に5年という期限があり、不動産を取得して5年以内に売却した場合には短期譲渡という事になり、譲渡益に対して40%超の課税がされます。一方不動産を取得して5年超で売却した場合には、譲渡益に対して20%程度の課税となり、まずこの時点で収益が大きく変わってきます。
次に不動産を購入した場合に、特に新築の場合には、販売業者が自分たちの利益を上乗せしているで、購入したあとはその不動産は中古住宅ということになり、価格が一気に下落します。この場合、下落というよりは中古住宅になった時点で、周辺の不動産の相場と同化することになるため、結果として価格が下がってしまうことになります。ただ、経済が基本的に順調に推移している場合には、年に数%ほど上がってきますので、通常は建築後5年ほどで価値が購入時に戻る傾向があります。そのため、もし新築のマンションなどを売却してキャピタルゲインを狙うのであれば、最低でも5年以上は保有することとある程度のキャピタルゲインを期待することも可能です。また、マンションは見た目も大事なので、値下げの要因にならないように、丁寧に使うことはもちろんですが、管理がしっかりしていないとマンション全体が陳腐化してしまうので、できるだけ大手のデベロッパーから購入することが良いでしょう。

安定的にインカムゲインを獲得するためには

インカムゲインを安定的に獲得するためには、まず建物がどういう種別がいいのかということです。投資という点から考えると、ワンルームマンションが最適と言うことが言えます。それは、ワンルームマンションは単身者が住むことになりますので、長期的にそこに長く住み続けるということがありません。学生であれば最長でも4年程度ですし、社会人でも単身者は転勤があるので、ずっと住み続けるということはあまりありません。そのため、部屋の回転が早いので、その分、礼金などの収入を見込むことが出来ます。
次にそのマンションに需要があるのかということをしっかり検討することが必要です。例えば、通勤通学に便利であるのか、最寄り駅まで数分で行けるところなのか、マンションの周辺にはコンビニエンスストアや病院などの生活関連施設があるのかということも重要なポイントといえます。また、アパートと違って経年劣化のスピードが遅いという点もマンションの有利な点です。つまり、アパートの場合は木造建築ということになりますので、法定の減価償却は25年になります。これは、25年で建物の価値がなくなってしまうという意味になります。一方でマンションの場合は、鉄筋コンクリート造ということになりますので、法定の減価償却は60年ということになり、建物の劣化に関しても木造の建物よりも倍以上遅いということになります。これはその分経年劣化のスピードが遅いということになり、その結果賃料の値下がりも、よほどのことがない限り大きく下がらないということを意味しています。