最近の不動産投資で新しく登場しているのが、不動産投資クラウドファンディングです。
一般的にクラウドファンディングとは、インターネットを介して不特定多数の人々から少額ずつ資金を調達する、資金調達方法です。例えば「新しい新製品を開発したいので、投資をしてください」とインターネット上で行い、その新製品やサービスに将来性があると思った投資家が投資をして、開発する側としては利益が上がった場合には、投資額に応じて配当をするというものです。

不動産投資クラウドファンディングとは

では、不動産投資クラウドファンディングとはどういう投資方法のことを言うのでしょうか。

不動産投資クラウドファンディングとは、投資主体者がインターネットを通じて、資金を集めて、不動産投資を行い、投資家に対して投資額に応じた収益を分配する仕組みです。具体的には、一つの物件について、投資をアナウンスして、投資家からお金を集めて運用するということになります。

REITとの違いについて

少額の資金を集めて、不動産を投資するという方法は、REITと似ているのではないかと考える人もいるかと思いますので、不動産投資クラウドファンディングとREITの違いについてご説明します。

ここからは、REITと不動産投資クラウドファンディングの違いについてご紹介します。
まず、REITとはReal Estate Investment Trustの略称で不動産投資信託のひとつです。まず、不動産法人が不特定多数の投資家からお金を集め、その資金を元手に複数の不動産に投資を行い、運用することで得たインカムゲインやキャピタルゲインを投資家に分配する「金融商品」です。つまり、REITの場合不動産を証券化しているため、株式のように証券取引所で売買が行われているというのが最大の特徴です。そのため、REITは流動性が高いということもあって、現金化も容易です。ただし、REITは株式投資と同様、価格の変動というのは投資家の需要と供給にとって変動するため、価格の増減があります。つまり、安く買って価格が上がったときに売却すれば、キャピタルゲインが期待できる一方で、価格が高いときに買ってしまったため、損切りをせざるを得ないということもあるわけです。
一方で不動産投資クラウドファンディングは、あくまでも一つの不動産を不特定多数の投資家が購入する方法になりますが、REITのように証券所で売り買いが行われるのではなく、個別の投資家に対して売買を行うという特徴があります。これは普通の不動産投資と同じです。そのため、特別なマーケットがあるわけではないので、買い手を探すということが必要になり、その結果REITと比べると流動性が低く、現金化するのはやや雑多な事務が存在するという点は、不動産投資クラウドファンディングのデメリットということが言えます。ところが、REITの場合は集めた資金で複数の不動産に対して投資を行いますので、結果として分散投資となりますが、不動産選びはあくまでもREITが主体になるため、投資家は不動産選びについては口を出すことは出来ません。不動産投資クラウドファンディングは、この不動産に投資をしたいので、出資しませんかというスタイルですので、自分が投資したい不動産を自分で選ぶことが出来るというメリットがあります。

一般的な不動産投資との違いについて

では、不動産投資クラウドファンディングは、通常の不動産投資のように自分で不動産を選ぶという点が共通していますが、具体的にはどのような違いがあるのか、ご説明します。まず、この両者の違いは、必要な資金の多寡が違います。不動産投資クラウドファンディングの場合は、1万円からスタートすることが出来ますが、不動産投資の場合は、不動産を現金で取得するにしても、融資を受けるにしてもそれなりの大きなコストを負担する必要があります。また、不動産を運用する場合にしても、通常の不動産投資の場合は、管理コストがかかります。例えば、管理会社への委託費や修繕費など毎月数万円前後のコストがかかります。一方で不動産投資クラウドファンディングの場合は、すでに投資金額にそれらのコストが含まれているため、別途費用がかからないというメリットがあります。