東京オリンピックの影響

2020年に東京でオリンピックとパラリンピックが行われます。オリンピックは世界的なイベントですので、世界中から超一流のアスリートが東京に来て、その技術やスピードなどを争います。また、オリンピックは平和の祭典と言われていることもあり、平和だからこそ行われるイベントですので、日本はこれからますます東京オリンピックフィーバーが続くものと予想されます。

東京オリンピックが実施されるまでの不動産投資

この東京オリンピックが不動産投資にどのような影響をもたらすのか考えていきたいと思います。そのため、東京オリンピックが行われると、経済的にどのような効果があるのかというと、東京オリッピックを観戦するために世界中の人々が日本に来ることになります。そうすると、どういうことが期待できるかというと、訪日客によるインバウンド効果です。つまり、日本にオリンピックを見に来る訪日外国人が、お金を消費することによって、景気は上向きになるであろうということが大いに予想されます。景気が良くなると、一般的にはお金が色々なところに動くことになりますので、当然お金は不動産にも動くことになります。そうなると、不動産の取引が旺盛になりますので、資金需要も大きくなり、金融も活発になります。そのため景気全体が上向きになります。不動産の取引が頻繁になるということは、地価が上がりますので、値上がり益を狙った不動産投資は成功する可能性があるかもしれません。実際にここ数年中国人の爆買いに代表されるインバウンド景気によって、特に都心の商業地の地価は上昇しているので、今後も東京オリンピックが実施されることに向けて、様々な商業施設やホテルなどが建築されることもあり、それらの波及効果もあり、東京オリンピックが実施するまでは、都心の地価、特に東京および周辺地域の地価は上がっていくことは十分考えられます。ただ、土地価格が上がれば、それと同じように賃料が上がるということはなく、また、新しい物件が建築されれば、周辺の物件の賃料は新しい物件に押されて、下落傾向になる可能性は高くなります。そのため、インカムゲインを狙った家賃収入を中心とする利回り重視の不動産投資は、利回りが下がる可能性も否めません。また、地価が上昇すると、バブルが復活する可能性も高くなるため、不動産価格が高騰した場合には、注意が必要です。

東京オリンピック後の不動産投資

では、東京オリンピックが終わったあとは、どのように不動産投資に影響があるのかということを考えていきたいと思います。東京オリンピック開催時の経済は、訪日外国人のインバウンド景気に依存しすぎる傾向が考えられますので、過度にインバウンド景気に依存している場合には景気が大きく交代する可能性もあります。また、2020年は消費税率の引き上げにもぶつかる時期になりますので、国内の消費への影響もあり、その結果経済が停滞する可能性があります。そうすると、不動産の価格は不景気になると下落する傾向がありますので、キャピタルゲインを狙った不動産投資は失敗する可能性が大きいと言わざるを得ません。一方で、不動産価格が下落しますが、賃料は大幅にダウンするということありませんので、分母となる不動産価格は下落しても収入となる賃料は大きく下げないのであれば、利回りは上昇する可能性もあります。その結果、インカムゲインを狙った不動産投資は、高利回りを期待する可能性が高まります。ただ、これらの影響があるのは、日本では東京オリンピックに関連のある場所だけです。例えば、関東以外ではオリンピックの波及効果はあるとすれば観光だけになりますので、地価への影響が大きくあると言い難いのが実情です。また、日本は欧州と違って外国人の受け入れも積極的ではないため、賃貸需要も高まりません。その結果、東京オリンピック後は、不景気になるのではないかと予想する経済学者も多くいるのが実情です。